明野ハーブ農場では冬になると八ヶ岳から八ヶ岳颪(おろし)と言う
冷たく乾燥した風が吹き抜けます。
私達スタッフは防寒着を着込んでホッカイロを全身に貼って
作業をしています。
一方ハーブは服を着込むことやホッカイロを貼ることは当然ですができません。
ハーブは寒い冬をどのように過ごしているのでしょうか?
今回は凍らずに冬を越すハーブの凄さに迫ります。
まずはセージの様子を見ていきます。
↑写真は6月のセージです。
収穫の間際で葉の色は濃い鮮やかな緑です。
次は1月のセージの様子を見てみましょう。
葉や茎の色に注目したいのでもう少しアップにします。
葉や茎の色が緑から赤紫色に変わりました。
なぜ色が変わるのでしょうか?
寒い時期セージは凍らないように糖分を蓄えるため葉や茎の色が
赤紫色に変わると言われています。
糖分を蓄えることで寒い中でも凍らずに冬を越すことができます。
冬に初めてセージを見たとき葉の色が変わり枯れるか心配でしたが
春になると緑色に戻り冬を越すセージの知恵に凄い!と驚きました。
次はジャーマンカモミールを見ていきます。
ジャーマンカモミールは10月に苗を植えて冬を越します。
どのように冬を越すのでしょうか?
寒い間は上に伸びることはなく地面にびたっと張り付き生長し、
背を低くしているのが特徴です。
なぜ背を低くしているかと言うと主に3つが考えられます。
①風などで傷つかないように
上に伸びていると強い風が吹くと傷つき折れることもあります。
強い風が吹く冬に対応するため背を低くしています。
②寒さに耐えられるように
地面に張り付くことで地面の熱を得て寒さを和らげます。
③光を効率よく受けられように
日照時間が短い冬でも光を受けれるように広く葉を広げています。
冬を越すと「待ちに待ったよ~!」と話しているよう一気に上へ上へと
伸びていき5月には甘い香りがする花を沢山咲かせます。
一部ではありますがハーブが冬を越す工夫をご紹介いたしました。
次回は冬の農場作業、地味ですがハーブが育つために
なくてはならない重要な「あの作業」をご紹介いたします。